バッテリーの化学反応を教えて?
二輪車バッテリーは、大きく開放型バッテリーとメンテナンスフリーバッテリーの二つに分かれます。
二輪車バッテリーは、大きく開放型バッテリーとメンテナンスフリーバッテリーの二つに分かれます。
バッテリーの化学反応
バッテリーは、電気エネルギーを化学エネルギーとして蓄え、必要に応じて電気エネルギーとして取り出すことができます。電気エネルギーを化学エネルギーとして蓄えることを「充電」といい、蓄えられた化学エネルギーを電気エネルギーとして取り出すことを「放電」といいます。二輪車用バッテリーは「鉛蓄電池」で、この充電と放電を繰り返し行える「二次電池」と呼ばれています。
開放型バッテリー
1)放電中の化学反応
バッテリーを放電すると、正極板の二酸化鉛(PbO2)と負極板の海面状鉛(Pb)は、電解液中の硫酸(H2SO4)と反応して次第に硫酸鉛(PbSO4)に変わり、電解液は水(H2O)に近くなります。電解液中の硫酸の濃度はバッテリーの放電電気量に比例して変化するため、比重計を用いて電解液比重を測定することにより、バッテリーの放電量を知ることができます。
2)充電中の化学変化
放電したバッテリーを充電すると、硫酸鉛(PbSO4)になっている正極板および負極板の活物質は、次第に正極板は二酸化鉛(PbO2)に、負極板は海綿状鉛(Pb)に戻り、電解液に硫酸(H2SO4)が戻り希硫酸となり、充電が進み活物質が充電された状態に近付くと電解液中の水が電気分解を起こし、正極板から酸素ガス(O2)、負極板から水素ガス(H2)が盛んに発生します。発生したガスは外へ放出されるため徐々に水が減少し、補水のメンテナンスが必要となります。
3)充放電時の化学反応
バッテリー充放電の化学反応は下記式のようになります。
メンテナンスフリーバッテリー
4)減液しない原理『負極吸収反応』
正極板が満充電された時点でも、負極板はまだ全てが海綿状鉛(Pb)に変化しないように設計されています。そのため過充電され正極板から酸素ガス(O2)が発生した時点でも、負極板は未だ満充電状態にならず、水素ガス(H2)は発生しません。しかも正極板から発生したガスは速やかに負極板上で充電状態の活物質と反応し、水に戻り、水分の損失が起こらないようになっています。
5)メンテナンスフリーバッテリーの化学反応は下記式のようになります。
このように負極板は満充電状態にならないようになっており、過充電を続けたとしてもバッテリー内で発生したガス(O2)は負極板で吸収される、いわゆる酸素サイクル(負極吸収反応)が起こるので、電解液中の水分の損失が起こらないようになっています。
6)メンテナンスフリーバッテリーの構造
メンテナンスフリーバッテリーの構造で大きく違うのは流動可能な電解液が少ないことです。電解液はセパレータに含浸させており、また外部の大気と遮断するためにゴム弁(制御弁)がついています。普段はバッテリー内部が負圧になるので遮断されていますが、万一過充電などが発生した場合はゴム弁(制御弁)が開いて電池内部のガスを放出する構造となっています。
バッテリーの化学反応
バッテリーは、電気エネルギーを化学エネルギーとして蓄え、必要に応じて電気エネルギーとして取り出すことができます。電気エネルギーを化学エネルギーとして蓄えることを「充電」といい、蓄えられた化学エネルギーを電気エネルギーとして取り出すことを「放電」といいます。二輪車用バッテリーは「鉛蓄電池」で、この充電と放電を繰り返し行える「二次電池」と呼ばれています。
開放型バッテリー
1)放電中の化学反応
バッテリーを放電すると、正極板の二酸化鉛(PbO2)と負極板の海面状鉛(Pb)は、電解液中の硫酸(H2SO4)と反応して次第に硫酸鉛(PbSO4)に変わり、電解液は水(H2O)に近くなります。電解液中の硫酸の濃度はバッテリーの放電電気量に比例して変化するため、比重計を用いて電解液比重を測定することにより、バッテリーの放電量を知ることができます。
2)充電中の化学変化
放電したバッテリーを充電すると、硫酸鉛(PbSO4)になっている正極板および負極板の活物質は、次第に正極板は二酸化鉛(PbO2)に、負極板は海綿状鉛(Pb)に戻り、電解液に硫酸(H2SO4)が戻り希硫酸となり、充電が進み活物質が充電された状態に近付くと電解液中の水が電気分解を起こし、正極板から酸素ガス(O2)、負極板から水素ガス(H2)が盛んに発生します。発生したガスは外へ放出されるため徐々に水が減少し、補水のメンテナンスが必要となります。
3)充放電時の化学反応
バッテリー充放電の化学反応は下記式のようになります。
メンテナンスフリーバッテリー
4)減液しない原理『負極吸収反応』
正極板が満充電された時点でも、負極板はまだ全てが海綿状鉛(Pb)に変化しないように設計されています。そのため過充電され正極板から酸素ガス(O2)が発生した時点でも、負極板は未だ満充電状態にならず、水素ガス(H2)は発生しません。しかも正極板から発生したガスは速やかに負極板上で充電状態の活物質と反応し、水に戻り、水分の損失が起こらないようになっています。
5)メンテナンスフリーバッテリーの化学反応は下記式のようになります。
このように負極板は満充電状態にならないようになっており、過充電を続けたとしてもバッテリー内で発生したガス(O2)は負極板で吸収される、いわゆる酸素サイクル(負極吸収反応)が起こるので、電解液中の水分の損失が起こらないようになっています。
6)メンテナンスフリーバッテリーの構造
メンテナンスフリーバッテリーの構造で大きく違うのは流動可能な電解液が少ないことです。電解液はセパレータに含浸させており、また外部の大気と遮断するためにゴム弁(制御弁)がついています。普段はバッテリー内部が負圧になるので遮断されていますが、万一過充電などが発生した場合はゴム弁(制御弁)が開いて電池内部のガスを放出する構造となっています。